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1 「試験問題を解く前に」 |
1 「個人と会社の報告書の違い」 |
2. 「複式簿記の仕組み」と「仕訳」 |
3 「取引と仕訳の基本」 |
4 「ホップ・ステップ・ジャンプ仕訳法」 |
5 「仕訳実戦練習問題」 |
2 問題演習 |
(1) 「仕訳試験問題演習」 |
(2) 「伝票の基本と問題演習」 |
「帳簿の基本と問題演習」 |
(3) 「試算表の基本と問題演習」 |
「精算表と財務諸表の基本と問題演習」 |
実務検定簿記第3級試験対策練習問題 | (参考) 実務検定簿記第2級試験練習問題 |
第1問対策練習問題 | 簿記実務検定2級練習問題第1問 |
簿記実務検定2級練習問題第2問 | |
簿記実務検定2級練習問題第4問 | |
合格へのステップ 「簿記の仕組み」を理解する (事実 → 仕訳 →報告書) ↓ 「仕訳」を速く正確にできるようにする ↓ 「計算」を速く正確にできるようにする |
簿記実務検定第3級試験 問い合わせ先 |
第90回実務検定簿記第3級試験
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令和3年度銘 和修 家計会計協会
試験問題を解く前に
「複式簿記の仕組み」と「仕訳」 「複式簿記」 複式簿記の目的は、「事実から報告書を作る」ことです。複式簿記は、一会計期間(1年間)のすべての取引(会計事実)を仕訳し、 分類集計し、報告書を作成するためのツールです。 * 取引・・・利益を上げるための「お金」と「物」のすべての流れ
すべての取引(会計事実) → 仕 訳 →帳簿(元帳)記帳 → 試算表作成 → 決算整理 → 精算表の作成 → 2つの報告書(決算書)作成 すべての取引(会計事実) → 仕 訳 →帳簿(元帳)記帳 → 試算表作成 → 決算整理 → 精算表の作成 → 2つの報告書(決算書)作成
仕訳の基本形
* 左・右に分かれている * 左側(借方)と右側(貸方)の金額は一致している 第1回 そもそものはじまり 1、簿記の目的 「事実」から「報告書」を作ること 2、事実から作る2つの報告書(貸借対照表と損益計算書) 事 実(取引) (1)元手として現金100円を用意した。 (2)商品を仕入れ、現金100円を支払った。 (3)それを300円で売り上げ、代金を現金で受け取った。 「スタート」 (1)元手として現金100円を用意した。 財産についての報告書 (貸借対照表)
(2)商品を仕入れ、現金100円を支払った。 (3)それを300円で売り上げ、代金を現金で受け取った。 ・・・現金300円が残った。 「結 果」 (1) 財産についての報告書 (貸借対照表)
第2回 まずは報告書とお近付き 「貸借対照表」は、資産・負債・純資産と名付けられた、3つの グラウンドから構成されています。 貸借対照表
資産=負債+ 純資産 「資産」とはプラスの財産である 「負債」とはマイナスの財産である 「資産」と「負債」の差が「純資産」である
「損益計算書」は、費用・収益と名付けられた2つのグラウンドと、 利益と名付けられたコーナーから構成されています。 損益計算書
費用+利益=収益 「費用」とは商売をするために支払う金額(原因) 「収益」とは商売の結果得る金額(結果) 「 利益」について 利益は、貸借対照表の純資産の欄と損益計算書の利益の欄の2ヶ所 に顔を出す 利益は、報告書の中で最重要科目である 利益は、計算によって求められる(他の項目は事実から求められる 第3回 事実がだんだん多くなる 「事 実」とは、取引の対象になる事実のことで、資産や負債 が増加したり減少したりする場合の事実のことで、勘定科目 に変化をおこす取引(会計事実)のことを意味します。 例えば、社長は、切れ者だとか部長に昇進したという事実は 取引の対象にはなりません。 「勘定科目」とは、取引(会計事実)を分類して、記録・集計する ための計算単位のことを言います。 勘定科目は、資産、負債、純資産、収益、費用の5つの グループに分けられ、それぞれその内容によって、左側(借方)、 右側(貸方)に属しています。
主な勘定科目の分類
取引(会計事実)が少なければ、2つの報告書を作ることは簡単ですが、取引(会計事実)が 数百、数千と増えた場合には、いきなり2つの報告書を作ることは困難です。 そこで、2つの報告書を作るために、まず、仕訳をして、後でこれを集計して、 2つの報告書を作るという、手順が必要になります。 複式簿記では、1つの取引を、2つの面からとらえて、仕訳をします。 例えば、給料100円を現金で支払った場合 1、 給料100円という費用が増加した。 2、 現金100円という資産が減少した。 これを、 次のように仕訳します。
複式簿記では、すべての取引(会計事実)を、勘定科目で分類をして、仕訳をします。 左側グループ(資産、費用)と右側グループ(負債、純資産、収益)の 増加、減少があった場合の仕訳処理 1、左側グループ(資産、費用)の「仕訳」は、 増加の場合は左側(借方)、減少の場合は右側(貸方)になります。 2、右側グループ(負債、純資産、収益)の「仕訳」は、 増加の場合は右側(貸方)、減少の場合は左側(借方)になります。
(例)商品500円を売り上げ、代金を現金で受け取った場合 現金・・資産グループ・・増加の場合は左側(借方) 売上・・収益グループ・・増加の場合は右側(貸方)
第4回 今日がクライマックス 「イメージ仕訳」 ホップ・ステップ・ジャンプの三段跳びのイメージで仕訳をします。 ホップで得意科目を決定し、ステップ・ジャンプで、選んだ得意科目の増減付けと左右付けをします。
例えば、電気代1,500円を現金で支払ったとします。 1、(ホップ) 科目付け・・・得意の勘定科目を「現金」だとすると、 2、(ステップ) 増減付け・・・現金を支払ったので、現金が減少、 3、(ジャンプ) 左右付け・・・現金(資産グループ)の減少は右側(貸方) となります。
そこで、「仕訳」は、現金を右側(貸方)に書けばいいので、
となります。
第5回 ここまでくれば経理マン・・・元帳と試算表 「元 帳」 と 「転 記」 仕訳で使った勘定科目ごとに、増加と減少を記入して整理する 帳簿を「元帳」といい、元帳に勘定科目ごとに記入することを、 「転記」と言います。 仕訳で使ったすべての勘定科目を転記する元帳のことを、「総勘定元帳」 といいます。 (例) 仕訳から総勘定元帳を作る ( 仕 訳 ) 現 金 1000円 / 元入金(資本金)1000円 仕 入 200円 / 現 金 200円 現 金 500円 / 売 上 500円 水道光熱費 100円 / 現 金 100円 現 金 300円 / 借 入 金 300円 現 金
元入金(資本金)
仕 入
売 上
水道光熱費
借 入 金
「試 算 表」 試算表には、合計残高試算表、残高試算表と合計試算表があります。
合計残高試算表を見ると左側(借方)の合計欄の金額と右側(貸方)の 合計欄の金額が一致しています。同時に、左側(借方)の残高欄の金額と 右側(貸方)の残高欄の金額が一致しています。 これによって、すべての仕訳の転記が、正しく行われたことが確認できます。 試算表は、毎月作成して、経営状況をチェックします。 1.「 試算表」の修正仕訳 決算整理事項・・・決算日現在の勘定科目の残高を正しい金額にする ために、試算表の金額を修正をすることを決算整理と 言い、決算整理が必要な事柄を決算整理事項と言います。 決算整理事項の内容は決まっていて、決算整理が必要な主な項目は、 次の通りです。 (1)仕入と売上原価 売上原価の計算 売上原価=期首商品+当期仕入高ー期末商品 (2)貸倒引当金の繰入 期末未処理整理事項の処理後の受取手形および売掛金の期末 残高に対して 、「差額補充法」により貸倒引当金を設定する。 (3)減価償却費の計上 定額法により減価償却をする。 ・ 間接法による場合は減価償却累計額(負債)という科目を使います。 ・ 直説法による場合には、備品、建物などの固定資産の金額を直接減額します。 (4)費用・収益の繰延 前払保険料 (5)費用・収益の見越 未収手数料 ・ 未払給料 ・ 未払利息 (6)消耗品の計上 消耗品費として処理された中の当期の未使用分 (7)現金過不足の整理 現金過不足勘定は、実際の現金の金額(手持ち現金)が帳簿残高より多い場合には 精算表に基づいて、貸借対照表と損益計算書と言う2つの報告書(決算書)を作成します。 この報告書(決算書)を財務諸表といい、貸借対照表と 損益計算書から構成されています。(キャッシュフロー計算書を 含めることもあります) 複式簿記によって作成された貸借対照表は、企業の財政状態を示し、 損益計算書は、企業の1年間の経営成績を示します。 (拙著:「イブと花子の簿記物語」より) *「商業簿記3級の特徴」 商業簿記3級は、個人(企業又は商店)を対象としているので、資本金の処理が 会社の場合と異なります。 資本の増減取引は次のように処理されます。 (1)増加取引 1、店主からの資本の元入れ及び追加出資 (取引例) 事業を拡張するため現金300000円を追加出資した。 仕訳 (借 方) (貸 方) 現金 300000 / 資本金 300000 2、当期純利益の計上 (2)減少取引 1、店主による資本の引き出し(払い戻し) (取引例1) 店主個人の家事用電気代5000円を現金で支払った。 仕訳 (借 方) (貸 方) 引出金 5000 / 現金 5000 (取引例2) 家賃100000円を小切手を振り出して支払ったが、この家賃の内 50%は店主個人の住居分であった。 仕訳 (借 方) (貸 方) 家 賃 50000 / 当座預金 100000 引出金 50000 / 2、当期純損失の計上 (注)当期純利益(純損失)は、資本金勘定に振り替えられます。 *「複式簿記のシステムについて」 貸借対照表の項目(資産、負債、純資産)の増減と損益計算書の項目 (収益、費用)の発生、消滅について記録、集計する記帳システムが 複式簿記です。 複式簿記は、すべての取引を、原因と結果という2つの側面から 把握していくものです。例えば、給料を現金で支払った場合には給料とい う費用科目が発生しますが、一方で同じ額だけ現金という資産が減少します。 この原因と結果という2つの側面を記録し、集計し、決算のときに貸借対照 表と損益計算書に分けて作成するシステムが、複式簿記のシステムです。 * 「左側」、「右側」について 資産や負債などの科目の増減処理の方法を、簿記では「仕訳」と言います。 「仕訳」とは、取引を記録する方法のことで、通常、複式簿記では左側を「借方」(か りかた)、右側を「貸方」(かしかた)と言う簿記用語を使って、科目の処理をしてい ます。しかし、この「借方」(かりかた)、「貸方」(かしかた)と言う簿記用語で、 複式簿記の勉強をあきらめたり、放棄してしまった人が多くいます。この「借方」(か りかた)、「貸方」(かしかた)と言う簿記用語は、現在では、特別の意味を持って いないと言われています。 そこで、今回、わたしは、「借方」(かりかた)・「貸方」(かしかた)と言う言葉 を使わずに、「左側」(ひだりがわ)、「右側」(みぎがわ)と言う言葉を使って、イ メージ仕訳をして、複式簿記の仕組みを理解する方法を考案しました。複式簿記の仕組 みを理解することが必要なので、複式簿記の仕組みが理解出来たら、
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* 新・家庭経営のすすめ * 2021年版新・家庭経営ソフト「家庭決算書」
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